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ブログ 予算会計を学ぶ 第1655回 「火曜日テーマ:『企業予算編成マニュアル』解説」


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本日のINDEX

1.「火曜日テーマ:『企業予算編成マニュアル』解説」

<曜日別配信内容>

月曜日:予算会計クイズ 
火曜日:『企業予算編成マニュアル』解説
水曜日:業績予想の修正理由一覧
木曜日:予算実務知識Q&A
金曜日:予算実務のポイント

2.編集後記  
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<ほっと川柳>

「 部門別
   キャッシュ・フローは
     AI化必須?
  」

先日、ある非上場会社お客様で予算会計エクスプレスのデモをした。

ワンタッチで「連結」「単体」「部門」の月次PL・BS・CF予算
及び月次資金計画書が自動作成できることをお伝えすると、

「ここまで出来るんですか?」・・・

「部門単位の月次予算CFを社長に提示したら、必ず月次予実
 比較する様に言われるよな~。・・・
 会計システムで月次部門別の実績CFは作成出来るんですか?」

同席していた会計システム会社の方が答えた。

・・・編集後記


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● 予算会計メルマガ

【絶版】「企業予算編成マニュアル」<共著>(清文社)
第2章「予算編成手続マップ」P16・P17「2予算管理規程(その1)」

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● 予算会計メルマガ 

【絶版】「企業予算編成マニュアル」<共著>(清文社)
第2章「予算編成手続マップ」P16・P17「2予算管理規程(その1)」

 2000年発刊なので、陳腐化している部分についてはコメントを付し、
読み替えていただけるようにして行きたいと考えています。

 また、関連予算基礎データも同時に提供してゆきます。

 2000年発刊【絶版】「企業予算編成マニュアル」<共著>(清文社)
NO.7 第2章「予算編成手続マップ」P16・P17「2予算管理規程(その1)」
について考察してゆきましょう。


「2予算管理規程」(P16・P17)

企業の予算は、複数の部門、多数の担当者等により作成されるものであるから、
企業全体として合理的かつ統一的に作成するためのルールが必要である。
 このルールが、予算管理規程である。

 以下は、設例の企業モデル(甲社)を前提としたサンプルである。

「予算管理規程」

「第1章 総則
(基本規程)
第1条 本規程は、予算管理の実施について規定するものであり、本規程に従うことが
困難な場合には、『予算委員会の決裁』を得て行うものとする。」

[コメント1]

(1) 「予算委員会」の構成は、会社によって様々ですが、各部門の責任者から構成される
   のが一般的と考えますので、例えば、下記の様な構成の形もあるかと思います。
  ・「社長」
  ・「経営企画室長」(予算委員会委員長)
  ・「営業部長」「製造部長」「経理部長」

(2)  予算編成・管理における諸問題は、この規程によれば、「予算委員会」で調整・解決
   が図られることになります。

「(目的)
第2条 本規程は、『事業の経営計画に基づき』、期間利益の確保を図るとともに、
経営方針を明確な計数的目標をもって明示し、これにより経営各部門の責任を明確にし、
あわせて経営部門活動の全般的調整、管理を図り、予算と実績との差異分析を通じて、
『経営能率の増進に資する』ことを目的とする。」

[コメント2]

(1)会社の「中期経営計画(3カ年)」の「当年度の行動計画」を基礎として、「予算」が作 
 られることを示しています。

(2)限られた資源(人とお金と物)を使って、最大の利益を上げることを目的としています。
 例えば、収益の拡大、費用の削減などです。

(3)上場会社、その連結対象の子会社等及び公開準備会社においては、「信頼できる達成
 可能な業績見通しを投資家へ公表できる体制の構築」が重要になります。

「(予算期間)
第3条 予算期間は、当社の会計年度を『上期、下期に分け』、さらにこれを『月単位に
細分する』。
 ただし、『中・長期計画を必要とするもの』については、中・長期の予算期間による。

(1) 6カ月予算
 毎年上半期は、4月1日からより9月30日に至る6カ月間とし、下半期は10月1日から
翌年3月31日までの6カ月間とする。

(2)月次予算
 毎月1日より月末までの1カ月間とする。」

[コメント3]

(1)年度予算は、下記の様に構成されます。
  
 「年度予算」
   「上期予算」
     「4月  月次予算」
     「5月  月次予算」
     「6月  月次予算」
     「7月  月次予算」
     「8月  月次予算」
     「9月  月次予算」
   「下期予算」
     「10月  月次予算」
     「11月  月次予算」
     「12月  月次予算」
     「翌1月 月次予算」
     「翌2月 月次予算」
・・・・・「翌3月 月次予算」

(2)月次予算・実績管理が重要なので、「迅速性」の観点からの、「月次決算の早期化」が
重要となります。

(3)月次予算・実績の「差異分析」を行い、適切な「リカバリー策」を講じて、「上期予算」
「下期予算」「年度予算」の達成軌道に修正して行くことが重要になります。

(4)「上期予算」が達成できない場合には、「年度予算」そのものを修正しない場合には、
  適切なリカバリー策を構築して、「下期予算の修正」を行う。

(5)ただし書きの『中・長期計画を必要とするもの』とは、例えば、「設備投資・投資回収
 予算」や「研究開発費・投資回収予算」等がこれにあたると考えます。

「(予算体系)
 第4条 予算は『総合予算』と『部門予算』とに区分し、予算の体系は次の通りになる。
【1】『総合予算』
    [1]「予算損益計算書」
    [2]「予算貸借対照表」
    [3]「予算株主資本等変動計算書」
    [4]「予算キャッシュ・フロー計算書」

【2】『部門予算』
    [5]「営業部門予算」
    [6]「製造部門予算」<[A]研究開発費予算>
    [7]「管理部部門予算」<[B]設備予算><[C]資金予算>  」

[コメント4]

(1)上場企業(連結子会社等含む)の場合、「A:内部の予算」と「B:外部の予算(決算短信の
 業績予想)」の2つがあります。
 Aの場合は、できるだけ高い挑戦を求めるので、「売上高及び利益は高くなる」傾向にあります。
 一方、Bの場合は、投資家への開示情報なので、「達成の確実性」が求められるので、「売上高
 及び利益は低くなる」傾向にあります。

 「2つの予算の関係」は、次の3つケースがあります。

  [1] 「A:内部予算>B:外部予算」
  [2] 「A:内部予算=B:外部予算」
 [3] 「A:内部予算<B:外部予算」

 [3]のケースは、粉飾決算を誘発する原因になるので、監査上も十分に留意する必要があります。

 [2]のケースは、「あまり挑戦的な予算でなくなること」や「Bの達成が困難になってしまうこと」
  が起こりうるかと思います。

 [1]のケースは、2つの予算の目的の違いから見ると、極めて合理的ですが、「AとBの差異を
 合理的に説明する」ことが難しくなります。
 このケースの場合は、『総合予算』としての「予算財務諸表」が2種類できることになります。

(2)『部門予算』は、賞与等の業績評価に大きく影響します。人事評価制度と密接に関係しています。

(3)『部門予算』は、上場会社の場合は、「セグメント別の損益・資産・負債」の基礎として極めて
  重要です。

「(制定・改廃)
 第5条 本規程の制定および改廃は、『経営企画室長が立案』し、『取締役会の決議』を経て
 行うものとする。

[コメント5]

(1) 予算管理規程の制定および改廃の立案責任は、この規程によれば、経営企画室長が負います。

(2) 取締役会決議事項になるので、会社法上、株主の閲覧請求を受けるケースがあるので、当該
  ケースを想定した場合に、不合理に責任を負うリスクがない様にする必要があると考えます。

              ・・・つづく・・・


2.編集後記  


<ほっと川柳>

「 部門別
   キャッシュ・フローは
     AI化必須?
  」

先日、ある非上場会社お客様で予算会計エクスプレスのデモをした。

ワンタッチで「連結」「単体」「部門」の月次PL・BS・CF予算
及び月次資金計画書が自動作成できることをお伝えすると、

「ここまで出来るんですか?」・・・

「部門単位の月次予算CFを社長に提示したら、必ず月次予実
 比較する様に言われるよな~。・・・
 会計システムで月次部門別の実績CFは作成出来るんですか?」

同席していた会計システム会社の方が答えた。

「出来ることは出来るんですが、現場にCF作成用に細かく入力させる
 必要があり、現場の方から反発を受けることもあるんです。・・・」

話を聞いていて、こう思った。

「予算会計エクスプレスで部門別月次予算CFを作成することが
 出来ても、会計システム側の部門別実績CFを作成することは
 難しいのか?・・・」

「CF予算管理を実務に定着させるためには
 会計システム側の部門別実績キャッシュ・フロー計算書の成の課題があるんだな~」


本日の日経新聞にこんな見出しが載っている。

クラウド会計、金融と連携
三菱UFJ銀、大手フリーに出資へ 中小100万社分を融資に活用

中小企業の日々のお金の出し入れをインターネット上で管理するクラウド会計ソフトを巡り、
銀行が連携を強化している。三菱UFJ銀行は月内に大手のフリー(東京・品川)に出資する。
リアルタイムで得られる財務情報を融資や決済に活用する。
銀行勢は支店の統廃合などコスト削減を進めており、クラウド会計との連携で中小企業に
低コストで効率のよいサービスを提供する。

・・・略・・・

中小企業は銀行口座と連動した会計ソフトを使い、取引先や仕入れ先の入出金や経営者の
飲食費までを一元管理できる。
人工知能(AI)などが項目ごとに仕訳し、財務諸表をほぼリアルタイムで作成できる。

・・・略・・・

三菱UFJの狙いは中小企業との接点の確保だ。
収益の低迷で銀行は支店の統廃合に動く。取引額の小さい中小企業は
「融資で担当者をつけても、決済や送金までは手が回らない」(三菱UFJ幹部)のが実情だった。

フリーは利用企業の同意を得たうえで、財務諸表を銀行側に提供する。
三菱UFJはクラウド会計で決済サービスを提供することを検討。
さらに企業の財務をリアルタイムで把握できれば、月次試算表などを待たなくても迅速に融資できる。

・・・略・・・  (以上)

銀行口座と連動してAIで自動仕訳化を図る流れは凄い。

直接法の全社ベースの月次実績CFは容易に作成できる。

全社ベースの直接法のキャッシュ・フローの予実管理は容易な時代に入るだろう。

でもこれを直接法の部門別キャッシュ・フロー実績に展開することはなおハードルがある。

よく、「キャッシュ・フローは直接法の方がわかりやすいし、直接法だけで
いいんじゃないの?」という話を聞くことがある。

それは少し理解が浅いと思う。

直接法は「収支が明確になる」というメリットはあるが、
「PLの利益とCFの営業キャッシュ・フローの差異原因」はわからない。
故に、間接法でキャッシュ・フロー計算書を作成する。
間接法でキャッシュ・フロー計算書があるから、キャッシュ・フローの改善に
努めることができる。

全社ベースの間接法による実績のキャッシュ・フロー計算書は容易に作成できるだろう。

でも、これを部門別の実績のキャッシュ・フロー計算書の作成はなお難しい。

会計システムへの入力はAIが行う時代になると、この問題が解決し、
容易に月次部門別キャッシュ・フローの予実管理ができるのかも知れない。

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第11問「当期実績予想:仕入高・商品関係」(問題編・解説編・EXCEL)
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プロフィール

公認会計士・税理士 児玉厚

Author:公認会計士・税理士 児玉厚
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はじめまして、児玉厚と申します。

私は、「予算会計」という新たな学問分野があっても良いのではないかと思っています。みなさんと一緒に、良い意味での「キャッチボール」をしながら、「予算会計」という分野を創っていければと思っています。


【自己紹介】
児 玉 厚(公認会計士・税理士)

<略歴> 

商社財務部の経理マン、
    監査法人の会計監査人、
         そして企業経営者に



昭和57年埼玉大学経済学部卒業。

神鋼商事㈱財務部、東陽監査法人を経て、
ゼロから起業を決意し、現在は、(株)スリー
・シー・コンサルティング
 代表取締役。


「決算報告エクスプレス・宝決算Ⅹプレス
(開示決算自動化システム)」<特許取得>

どれかひとつの立場に偏らず、全てを歩んできたからこそ見出すことができた「本質」を、みなさんにお伝えし、共有し、新しい時代における経理部の形、会計の世界を創造したいと真剣に考えています。


<主要著書>
『会社法決算書完全作成ガイド』
『開示決算ガイドブック』
『企業予算編成マニュアル』(清文社)
『有価証券報告書完全作成ガイド』(清文社)
『予算会計』(清文社)
 NEW!『<改定増補>予算会計』(清文社)

お知らせ
▼連載のお知らせ(11/2~)
税務研究会の「経営財務」にて3週連載します
 『キャッシュ・フロー予算制度構築』
第1回 損益予算からキャッシュ・フロー予算へ
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