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ブログ 予算会計を学ぶ 第1643回 「木曜日テーマ:予算実務Q&A:予算会計学NO.31-1」


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本日のINDEX
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1.「木曜日テーマ:予算実務のポイント」

<曜日別配信内容>

月曜日:予算会計クイズ 
火曜日:『企業予算編成マニュアル』解説
水曜日:業績予想の修正理由一覧
木曜日:予算実務知識Q&A:「予算会計学」
金曜日:予算実務のポイント


2.編集後記  

<ほっと川柳>

「 新開示
   監査報告
    長文化?
 」


28歳の時、鉄鋼商社の経理を辞めたが
当時は28歳未満の年齢制限があり、
上場会社への再就職の道はなかった。

そこで公認会計士試験を受験することになった。

監査論の先生は当時専修大学の教授(現在、早稲田大学名誉教授)
だった鳥羽至英さんだった。

実に切れ味の鋭い講義をしていた。

・・・編集後記・・・

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1.「木曜日テーマ:予算実務Q&A:予算会計学NO.31-2」
――――――――――――――――――――――――――――――――――

実績の記録には、「複式簿記」に基づく「簿記論(会計学)」という
世界共通の作成理論があり、正しい損益計算書と損益計算書が作成
される。標準の会計システムがその役割を担っている。

でも、予算作成については作成理論がない。
実務上はEXCELで売上高予算や費用予算を科目ごとに集計するという
単式簿記型のままになっており、予算損益計算書しか作成できない。

経営のPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)
というPDCAサイクルについては
Plan(計画)が「予算」であり、Do(実行)が「実績会計」であり、
Check(評価)が「予実比較」であり、Action(改善)が「差異原因分析
による改善」になる。

従って、予算も実績と同じ「会計の仕組み」にならなければならない
と考えている。

キャッシュ・フロー経営においては目標であるキャッシュ・フロー予算が
不可欠である。

 そのためには正確な予算BSが必要であり、そのためには予算も
複式簿記に基づく「予算会計」が必要になる。

そこで、みなさんと一緒に「予算会計」という新たな管理会計学を
一緒に考察してみたいと思う。


<予算会計学NO.31-2>(コストセンターをプロフィットセンター化した場合の社内取引その2)

本日は「コストセンターをプロフィットセンター化した場合の社内取引(その2)」について
考察しよう。

<予算会計学NO.31-2>(コストセンターをプロフィットセンター化した場合の社内取引その2)

本日は「コストセンターをプロフィットセンター化した場合の社内取引」について続編を
考察しよう。

組織図を「売上予算―費用予算=利益予算」で目標管理する予算組織「PC:プロフィット
センター」と「費用予算」で目標管理する予算組織「CC:コストセンター」に分ける。

(例)
営業部:「PC:プロフィットセンター」
購買部:「CC:コストセンター」
管理部:「CC:コストセンター」

「CC:コストセンター」の費用予算は一定の基準で「PC:プロフィットセンター」に
配賦される。

前回、購買部を「CC:コストセンター」を「PC:プロフィットセンター」に変更した。

今回は管理部も「CC:コストセンター」を「PC:プロフィットセンター」に変更してみよう。

管理部は営業部及び購買部に社内売上高を計上することになる。

管理部         営業部

営業部15 社内サービス費15
/社内売上高15       / 管理部15

管理部         購買部

営業部10 社内サービス費10
/社内売上高10       / 管理部10



部門別予算損益計算書は下記の様になる。
部門別ROEも算出してみよう。


予算科目  営業部 購買部 管理部 全社調整 全 社
売上高    100                      100
社内売上高        60    25    △85     0
売上高計   100 60 25 △85  100
売上原価          40                40
社内売上原価 60                △60    0
売上原価計  60     40         △60    40
粗利益     40     20   25     △25   60
販売費      8                      8
管理費      7     6    22          35
社内
サービス費   15    10          △25   0
事業利益    10     4    3       0   17
法人税等    4      2    1           7
事業純利益   6      2    2          10
人員数      5      3    2          10
自己資本    63     37   25          125
(人員数割)
目標ROE   9.5%     5.4%  8.0%          8.0%


                          以 上


2.編集後記  

<ほっと川柳>

「 新開示
   監査報告
    長文化?
 」


28歳の時、鉄鋼商社の経理を辞めたが
当時は28歳未満の年齢制限があり、
上場会社への再就職の道はなかった。

そこで公認会計士試験を受験することになった。

監査論の先生は当時専修大学の教授(現在、早稲田大学名誉教授)
だった鳥羽至英さんだった。

実に切れ味の鋭い講義をしていた。

鳥羽先生
「みんな、何故監査報告書は定型的な適正意見と不適正意見
の文面になっているかわかるか?」
「監査報告書の内容を標準化し、比較可能性を保ち、いつもは同じ
適正意見だが 今回は違う(不適正意見又は限定付適正意見)と
いうシグナルを投資家に伝える点にある。・・・」

鳥羽先生の説明に大きくうなづいた覚えがある。

あれから32年が経過した。

見慣れていた監査報告書が短文式から長文式へ大きく変わる
ようだ。

7月14日の日経新聞はこう伝えている。


透明性高い監査報告で市場の信頼向上を

企業が作った決算書類の確かさを保証する会計監査の開示の仕方が変わる。
単に監査の結論だけを報告するのではなく、監査する上でどこに注意を払ったかを
外部に明らかにする。透明性を高め、市場の信頼性向上につなげたい。

監査報告書は戦後約70年、「適正」や「不適正」といった結論だけを短く書く形式を
とってきた。しかし、東芝などの会計不祥事が相次ぎ、監査への信頼が揺らいだ。
特に株式や債券を売買する投資家から、監査の内容が見えにくいとの批判を呼んでいた。

すでに欧米は金融危機の反省から、監査情報の充実に踏み出している。
日本も遅れるべきでなく、企業会計審議会(金融庁長官の諮問機関)が監査基準の改定を決め、
監査に関する開示を増やしたのは妥当といえる。
適用は2021年3月期決算からで、できる企業は早く適用してかまわない。

監査法人がどこに監査上のリスクがあるとみたのか、プロセスを透明にするのが見直しの柱だ。
虚偽表示のリスクの高いものや見積もりの要素が大きいものなど、特に注意した事項を監査報告書
に盛り込む。
企業買収で生じる「のれん」や、資産の減損評価などが対象になりやすいとみられる。

見直し論議のなかで、こうした開示に後ろ向きな企業の声があったと聞く。
しかし、経営側がリスクを認識して監査を受けている姿勢を明確にすることは、財務諸表のか
信頼性を高めるはずだ。

報告書の記述が形式的なものにとどまっては意味がない。
企業それぞれ事情は異なるはずで、固有のものとして具体的に書くことが望まれる。
表現も外部の人にわかりやすいものであるべきだ。

投資家をはじめ、情報の利用者もきちんと読み取る必要がある。
開示事項がすぐ損失や不正リスクに直結すると即断すべきものではないだろう。
見積もりの前提や経営の考え方を聞き、対話と分析を深める手掛かりにしてほしい。

監査の信頼性を高める取り組みはこれにとどまらない。
なれあいなどを防ぐ意味で、監査法人を一定期間で交代させる制度も検討課題だ。
監査法人自身のガバナンス(統治)も検証されるべきだ。

財務諸表を信用できてこそ、投資家は安心して取引できる。
資本市場の健全な発展には、企業による情報開示の充実と、それを支える監査の品質を
高めていく継続的な努力が欠かせない。

                           (以上)

監査報告書の長文化が決算・開示実務に与える影響は何だろうか?

監査法人の立場に立った時に、財務諸表の適正性に関するリスクは何か?

「見積もり(予測)監査」の部分が非常に大きなウエイトを占めるだろう。

代表的な項目が「減損」である。

IFRS適用会社は200社を突破して、今後増えて行く傾向にある。

日本基準で定期償却であるが、IFRS基準では資産計上し、毎期
減損テストを行うことになる。

例えば、買収した連結子会社ののれんについて「減損不要と
判断した根拠」を監査報告書に明示するとした場合、
その責任は極めて重いことになるだろう。

結果としてもたらされるものは、「見積もり(予測)監査」の厳格化である。

上場会社に求められる点は「いかに予算の精度を上げるか?」
という点になるはずだ。



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プロフィール

公認会計士・税理士 児玉厚

Author:公認会計士・税理士 児玉厚
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はじめまして、児玉厚と申します。

私は、「予算会計」という新たな学問分野があっても良いのではないかと思っています。みなさんと一緒に、良い意味での「キャッチボール」をしながら、「予算会計」という分野を創っていければと思っています。


【自己紹介】
児 玉 厚(公認会計士・税理士)

<略歴> 

商社財務部の経理マン、
    監査法人の会計監査人、
         そして企業経営者に



昭和57年埼玉大学経済学部卒業。

神鋼商事㈱財務部、東陽監査法人を経て、
ゼロから起業を決意し、現在は、(株)スリー
・シー・コンサルティング
 代表取締役。


「決算報告エクスプレス・宝決算Ⅹプレス
(開示決算自動化システム)」<特許取得>

どれかひとつの立場に偏らず、全てを歩んできたからこそ見出すことができた「本質」を、みなさんにお伝えし、共有し、新しい時代における経理部の形、会計の世界を創造したいと真剣に考えています。


<主要著書>
『会社法決算書完全作成ガイド』
『開示決算ガイドブック』
『企業予算編成マニュアル』(清文社)
『有価証券報告書完全作成ガイド』(清文社)
『予算会計』(清文社)
 NEW!『<改定増補>予算会計』(清文社)

お知らせ
▼連載のお知らせ(11/2~)
税務研究会の「経営財務」にて3週連載します
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