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ブログ 予算会計を学ぶ 第1604回 「金曜日テーマ:予算実務のポイント【予算会計物語第二編「予算会計」第2話(その6) 『目標予算はどの様に決めるか?』】」


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本日のINDEX
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1.「金曜日テーマ:予算実務のポイント」

<曜日別配信内容>

月曜日:予算会計クイズ 
火曜日:『企業予算編成マニュアル』解説
水曜日:業績予想の修正理由一覧
木曜日:予算実務知識Q&A
金曜日:予算実務のポイント


2.編集後記  


ほっと川柳

「 会計は
   実務と一周
     遅れている?
 」


会計の世界に入って
37年になる。

会計の実践の中にいたのは
鉄鋼商社の経理時代の4年に
過ぎない。


会計の世界には

「机上の会計」

「実務の会計」
がある。

・・・編集後記・・・

――――――――――――――――――――――――――――――――――
1.「金曜日テーマ:予算実務のポイント」
――――――――――――――――――――――――――――――――――

予算実務のポイント

「予算会計物語」<2.予算会計編>
第2話(その6) 『目標予算はどの様に決めるか?』


会計人は、「制度会計」を卒業して、「管理会計」に進んで行き、
「経営者の真の右腕」になってゆくべきと考えている。

でも、経営者は会計人に対して、こう言う。

「俺にわかるように一言で説明してくれ!」

会計に精通はしていない経営者に
簡潔明瞭に説明するためには、よほど
本質を理解していなければ説明できない。

そこで、半分エンジョイしながら読める様に
会話形式の「予算会計物語」を執筆して
ゆこうと考えております。


構成は下記3つから成っています。

1.実績会計編
  第1話 借方・貸方って何?
  第2話 財務諸表って何?
  第3話 何故、財務諸表を作成するのか?

  
2.予算会計編

  第1話 『何故、予算が必要なのか?』
  第2話(その1) 『目標予算はどの様に決めるか?』
           :中期経営計画とは
第2話(その2) 『目標予算はどの様に決めるか?』
   :ROEとは

  第2話(その3) 『目標予算はどの様に決めるか?』
           :目標ROEに基づく目標利益の計算
  第2話(その4) 『目標予算はどの様に決めるか?』
           :目標ROEに基づく中期経営目標の
            目標利益の計算

  第2話(その5) 『目標予算はどの様に決めるか?』
          :目標利益から事業計画への展開(その1)

  第2話(その6) 『目標予算はどの様に決めるか?』
          :目標利益から事業計画への展開(その1)



3.予算改革編


本日は
「2.予算会計編」の
第2話(その6) 『目標予算はどの様に決めるか?』
        :目標利益から事業計画への展開(その2)


(登場人物)

田辺社長(2代目)

鈴木 経理部長

高橋 経理課長

鬼塚さん(ベテラン経理)

見田さん(新人経理)

会計士 児玉


~前週からのつづき~


「2.予算会計編」の
第2話(その6) 『目標予算はどの様に決めるか?』
        :目標利益から事業計画への展開(その2)

「2.予算会計編」の
第2話(その6) 『目標予算はどの様に決めるか?』
        :目標利益から事業計画への展開(その2)


会計士 児玉

「前回は、2.予算会計編第3話『目標予算はどの様に決めるか?』
(その5)で、中期経営目標ROE8%に基づく目標経常利益から、
A事業(競争が激しい分野)の中期経営計画について見てきました。
今回はB事業(成長性の高い分野)の中期経営計画について
見て行きましょう。」



【B製品事業】

手順1:B製品事業部の3カ年のA製品売上高、販売数量及び平均販売単価を
予測します。


B製品売上高(百万円)
(実績・見込)[1]

3,100 3,900 4,800

B製品販売数量(個)
(実績・見込)[2]


1,676 2,167 2,743

B製品平均単価(千円)
(実績・見込)[1]÷[2]=[3]


1,850 1,800 1,750


手順2:B製品事業部の3カ年のB製品売上高、販売数量及び平均販売単価の
    あるべき水準示します

B製品売上高(百万円)
(実績・あるべき姿)



[4]       5,550   9,000 15,750


B製品販売数量(個)
(実績・あるべき姿)

[5]      1,500   2,500 4,500

B製品平均単価(千円)
(実績・あるべき姿)
[4]÷[5]=[6]


[6] 3,700 3,600 3,500


手順3:B製品事業部の3カ年のA製品売上高、販売数量及び平均販売単価の
    ギャップを計算します



B製品売上高(ギャップ)(百万円)
:[4]-[1]=[7]


+2,450 +5,100 +10,950


B製品販売数量(個)
(ギャップ):[5]-[2]=[8]


△176 +333 +1,757

B製品平均単価(ギャップ)(千円)
:[6] -[3]=[9]


+1,850 +1,800 +1,750   」










手順4:B製品事業部の3カ年のB製品売上高、販売数量及び平均販売単価の
    ギャップを埋める為の中期経営戦略を策定します


ギャップを埋める経営戦略
(その3)


B製品は急成長している事業分野なので、変動費を固定費化した方が
事業利益は大きくなる。
従って、下記戦略をとる。

変動費の固定費化戦略 →販売代理店政策から直販営業体制)へ


手順5:A製品事業部の3カ年のA製品売上高、販売数量及び平均販売単価の
    ギャップを埋める為の中期経営戦略の3カ年のアクションプランを
策定します


アクションプラン
(その3)

代理店→直販 代理店→直販  代理店→直販
仕切価格=受注金額の50%で販売代理店へ販売していた
ので販売単価は倍になります。


A事業は直販体制→代理店政策、固定費の変動費化戦略を取ったので
A事業の営業マンは過剰になる。
この営業マンをB事業へ人事異動させ、B事業の直販体制を構築する。



   「大事な点は、費用戦略には3つあることです。
    1.固定費の削減
    2.固定費の変動費化
    3.変動費の固定費化

    競争が激しく赤字に突入しやすい事業(A事業)は
    「固定費の変動費化」戦略をとり
    成長性の高い事業分野(B事業)では
    「変動費を固定費化」戦略をとることによって
    会社全体の事業利益は拡大することになります。



「田辺社長、いかがですか?」


田辺社長

「 今まで費用は固定費の削減だけだと思っていたよ。
  固定費の変動費化や変動費の固定費化によって
  事業利益が上がるなんて目からウロコだよ。」

会計士 児玉

「それはとても良かったです。

 今日はここまでにしましょう。」


以上


―――――――――――――――――――――――――――――――――――
2.「編集後記」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――



ほっと川柳

「 会計は
   実務と一周
     遅れている?
 」


会計の世界に入って
37年になる。

会計の実践の中にいたのは
鉄鋼商社の経理時代の4年に
過ぎない。


会計の世界には

「机上の会計」

「実務の会計」
がある。

もちろん
大事なのは
「実務の会計」である。


「机上の会計」

「実務の会計」が
最も乖離しているのが

製造業だろう。

監査法人時代、
有価証券報告書の
生産、受注及び販売の状況において

「何故、生産高が原価でなく、売価で表示されているのか?」が
わからなかった。

最近は、予算管理について製造業の会計責任者と
お会いする機会も多い。

本当に生きた実務を学ぶ機会が多い。


製造業の工場損益計算書は
下記の通りになっている。

でも、この内容はどの本にも載っていません。
あくまで製造業実務です。

 
   工場損益計算書

〇〇工場

         売上高  (1)
         製品増減 (2)
         仕掛品増減 (3)
         他勘定振替高(4)
生産高[売価]
      (5)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 生産高[売価](5)
材料費(直接)
      (6)
加工高   (7)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
          加工高   (7)

外注費(加工賃分)
      (8)
社内加工高 (9)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
          社内加工高 (9)
原価差異 (10)

労務費   (11)
製造経費  (12)

工場利益  (13)


インターネットで製造業の会計担当者が
上記の会計処理に質問していたが、
回答者は机上の会計で答えているので
かみ合わない。


会計処理は

製品(売価) ×× /生産高 ××

・・・略・・・

工場利益  ×× /製品(売価)××

となるのだろう。


「何故、生産高が原価でなく、売価で表示されているのか?」
の謎が解けた訳だ。

世の会計学者や会計専門家は、会計の実務からもっと多くを
学ばなければいけないことを痛感した。


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プロフィール

公認会計士・税理士 児玉厚

Author:公認会計士・税理士 児玉厚
-----------------------------------

はじめまして、児玉厚と申します。

私は、「予算会計」という新たな学問分野があっても良いのではないかと思っています。みなさんと一緒に、良い意味での「キャッチボール」をしながら、「予算会計」という分野を創っていければと思っています。


【自己紹介】
児 玉 厚(公認会計士・税理士)

<略歴> 

商社財務部の経理マン、
    監査法人の会計監査人、
         そして企業経営者に



昭和57年埼玉大学経済学部卒業。

神鋼商事㈱財務部、東陽監査法人を経て、
ゼロから起業を決意し、現在は、(株)スリー
・シー・コンサルティング
 代表取締役。


「決算報告エクスプレス・宝決算Ⅹプレス
(開示決算自動化システム)」<特許取得>

どれかひとつの立場に偏らず、全てを歩んできたからこそ見出すことができた「本質」を、みなさんにお伝えし、共有し、新しい時代における経理部の形、会計の世界を創造したいと真剣に考えています。


<主要著書>
『会社法決算書完全作成ガイド』
『開示決算ガイドブック』
『企業予算編成マニュアル』(清文社)
『有価証券報告書完全作成ガイド』(清文社)
『予算会計』(清文社)
 NEW!『<改定増補>予算会計』(清文社)

お知らせ
▼連載のお知らせ(11/2~)
税務研究会の「経営財務」にて3週連載します
 『キャッシュ・フロー予算制度構築』
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第2回 キャッシュ・フロー予算の理解
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